カナダ親子留学、まず何から始めたらいい?
近年、留学というカテゴリーの中でも注目を集めているのが「親子留学」。親子で語学を学んだり、海外生活を体験できる短長期のプログラムが、世界中で提供されています。
ただ、「親子で留学してみたいな…」とは思っても、実際は、何から手を付けてよいか分からなかったりもしますよね?具体的には、以下の内容を明確にしていく必要があります。
① 留学の目的
② 留学予算・期間
③ 留学のタイミング
④ 保護者の学校選び
⑤ お子様の学校選び
上記一つ一つについて、弊社がオフィスを構えるモントリオール (ケベック州) とトロント (オンタリオ州) への留学を例にご紹介します!
留学の目的
親子でのびのびと海外生活を体験したいのか、親子である程度一生懸命語学の勉強をしたいのか、移住も視野に入れながら留学するのか…など、その目的により、親子留学のプランは大きく左右されます。
まずは「何のために親子留学をしたいのか」を明確にしましょう。
カナダは「保護者が就学ビザを持って就学している期間、その子女は無料で公立学校に通うことができる」ことから、主に、一年以上の長期留学をお考えの方にメリットが多い国です。
また、保護者がカナダでディプロマを取得すれば (最も費用と時間を低く抑えられるのは職業訓練コース)、その後、カナダ国内で就労経験を積んだり、永住権取得も目指すことができます。
「親子でしっかり語学を学びたい」
「1年以上の長期留学を考えている」
「子供に英語もフランス語も学ばせたい」
「カナダ永住権取得も視野に入れたい」
そんな方には、カナダへの親子留学がピッタリでしょう。
留学の予算・期間
どれだけの費用を親子留学に投資できるかにより、留学できる期間も変わって参ります。留学の目的、留学後のプランなどをよく考慮しながら、予算と期間を決定する必要があります。
【参考】モントリオールへの親子留学費用 (1年分)
※ 保護者1名・子女2名 (2名とも5歳以上と想定)
語学学校 (フルタイム):$8,500前後/年
生活費 (※):$2,000/月×12=$24,000前後/年
計 :$32,500前後/年
※ 1ヶ月の生活費 (概算) :$2,000前後
家賃: $900前後 (1ベッドルーム)
携帯・自宅インターネット:$120前後 (親のみ携帯保有の場合)
交通費:$150前後 (3人分)
+食費・お子様のアクティビティ費用など (個人による)
モントリオールでは、滞在19ヶ月目以降になると子供手当も受給できるようになるため、語学勉強の効果も考えると2年間がおススメです。
留学のタイミング
これは主に、「お子様の年齢」と「カナダへの渡航月」についてです。
カナダでは、「無料教育」(義務教育) とされるのは、小学校 (Elementary) から高校 (Secondary school) までの期間です。小学校は満6歳からで、その前の教育はあくまでも「任意」です。
殆どの保護者が小学校前から、Daycare (保育園のような場所) や幼稚園 (Kindergarten) に子女を通わせており、スクールボードの管轄する公立幼稚園ならば満4~5歳から無料で通うことができます。
但し、Daycare は公立でも私立でも費用が必要になります。タックスリターン (確定申告) できちんと申請すれば、無収入の家庭の場合は後々費用が全額戻ってはきますが…毎月支払う準備は必要です。
また、Secondary からは英語力も上がり、学習内容も難しくなることから、できれば Elementary からの留学がおススメです。特に小学校低学年であれば、英語未経験でも半年程度で不自由はなくなります。
日本とは異なり、新学期は9月から始まるため、スムーズに学校登録を済ませるためには6〜7月頃の渡加がおススメです。7月中旬からは学校も夏休みになってしまうため、注意が必要です。
「無料教育」のためにカナダに親子留学を考えていらっしゃる場合は、お子様の年齢が満5歳 (幼稚園) ~12歳 (Elementary) の間のタイミングでの渡航が、その効果を最大限実感できるタイミングと言えます。
保護者の学校選び
もし1〜2年の留学後に日本に帰国予定でしたら語学学校 (モントリオール)、永住権を目指したい方には職業訓練校 (モントリオール) やカレッジ (トロント・周辺都市) がおススメです。
語学学校
カナダの語学学校は、英語・フランス語どちらのコースも開講している学校が殆ど。モントリオールであれば、フランス語を使う機会も多いので、英語がある程度できる方には、フランス語もおススメです。
語学学校 (フルタイム) はだいたい 8:30〜14:30 というスケジュールなので、お子様の送り迎えも無理なくできます。仮にお子様に何かあった場合も、学校スタッフにしっかり連絡すれば、遅刻・早退なども考慮してもらえます。
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職業訓練校
ケベック州の職業訓練校は、SecondaryとCEGEPの間に位置する教育機関で、カレッジには劣りますが、就職に直結する実践的な内容を1年~1年半という短い期間で身に着けることができます。
1800時間以上のコースを卒業すると、ケベック州の移民プログラムの一つである PEQ の申請資格の3分の1を満たすことができるため、カナダ永住権を目指したい方にもおススメのコースです。
また、職業訓練コース卒業後は、3年間の就労ビザ (Post Graduation Work Permit) が発給されるため、就学期間も合わせると4年半ほどカナダに滞在することができます。
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カレッジ
オンタリオ州のカレッジは職業訓練校よりも、より専門的な内容を学びます。入学のハードルも少し上がるので、事前にカレッジ付属の語学学校で1年ほど学んでから進学する方も少なくありません。
カレッジ卒業後、英語力アップに努め、最低1年以上の就労経験を積んでいくと、Express Entry 等を通したカナダ永住権申請への道も見えて参ります。30代の保護者の方にはチャンスがあります。
2年以上のコースを卒業すると、3年間の就労ビザ (Post Graduation Work Permit) が発給されるため、就学期間も合わせると5年、事前の語学学習も含めると6年カナダに滞在することができます。
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お子様の学校選び
モントリオール
まずは英語をしっかり学ばせたいという方が大半。しかも、ケベック州で英語のスクールボードに通えるのは「保護者が就労ビザ or 就学ビザを保持している子女のみ」なので、その特権を使わない手はありません。
但し、英語のスクールボードを選んだとしても、やはりフランス語圏のモントリオール…必ずフランス語の時間も入ってくるため、どのくらいフランス語に触れさせたいかは事前に検討する必要があります。
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トロント・周辺都市
お子様の英語教育が留学の主目的の場合は、教育の質に定評があり、世界中から優秀な生徒たちが集まって来ています。特に、短期間で綺麗な英語習得を目指したい場合は、トロントやその周辺都市がおススメ。
トロントは滞在費が年々高額になっていますが、ハミルトン、ロンドン、ナイアガラといった、トロントから車で1~2時間の周辺都市ならば滞在費も抑えられるため、近年人気が高まっています。
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